皮膚科学から生まれたクリニーク30年以上におよぶ研究について
クリニークの健康的な肌と
過剰な色素沈着の関係についての研究は
1980年代初期に始まりました。
テーマ:
目指すのは「自分にとって」ベストな肌
2024年4月、クリニークの最新テクノロジーを用いて透明感のある肌を叶える「スキンケア セミナー」を開催しました。
セミナーでは、デモンストレーションも交えながら、肌の透明感を阻む要因やクリニークの研究する独自のブライトニング成分に期待できる効果などについて参加者のみなさまに学んでいただきました。
ご参加いただいた皆様からは、「普段知ることができない研究結果やデモンストレーションがとても興味深かったです」、「肌が敏感な人でも安心して使える、クリニークの成分へのこだわりなどが学べて刺激的でした。」 など、大満足の声が多数寄せられました!
“透明感のある肌”
一般的に透明感のある肌とは、くもりがなく、透き通っていることを指します。「キメが整っていて、潤いもあり、 光を反射するような肌」だといわれています。
セミナー会場では、参加者により身近に感じてもらえるようなデモンストレーションを行い、学んでいただきました。
「透明感のある肌」とは?
左側が「透明感のある肌」に見立てた“透明な水”、右側が「透明感のない肌」に見立てた“濁った水”です。それぞれに光を当ててみると、“透明な水”は光がまっすぐに通るのに対し、“濁った水”では光が通りにくくなります。
この濁りをなくしていくことが透明感につながります。なぜ“乾燥”は
透明感を阻む要因となるの?紙を肌の角層に見立て、“乾燥した紙”と“潤った紙”で、どのように見えるか比較してみました。乾いた紙は、透けて見えないのに対し、潤った紙はうっすら奥が透けて見えます。 この結果から、透明感のある肌には潤いが必要だということがわかります。
さらに、2つのポイントから、
透明感のある肌の秘密について
学んでみましょう。
1.肌の透明感と
独自成分について
透明感のある肌
キメが整いくもりなく透き通った肌は、肌表面で光をきれいに反射することができる。
透明感のない肌
しかし、紫外線などの外的刺激によってシミ・くすみが生じたり、乾燥によって潤いが失われると、肌の透明感が失われてしまう。
透明感を阻む要因には過剰なメラニン、炎症による赤み、乾燥そして糖化による黄ぐすみなどがある。
肌が紫外線などの外部刺激を受けると、メラノサイトという工場のような役割を担う細胞が稼働。“チロシナーゼ”という酵素が働き始め、チロシンを酸化させ、メラニンを作り出している。
このメラニン生成に働きかけるのが、クリニークの独自成分。”チロシナーゼ“の作用を阻害する働きがあり、過剰なメラニン生成の抑制効果がある。
クリニークの独自成分と代表的なブライトニング成分の効果を比較した臨床試験結果にも、独自成分が他のブライトニング成分とくらべて、メラニン生成の抑制に優れた結果が示された。
段階1
タンパク質と糖
体内の過剰な糖が身体の細胞や組織を構成するタンパク質と結合し、体温によって加熱されると糖化反応が進む。
段階2
初期糖化生成物
タンパク質は、高濃度の糖に長期間さらされると劣化し、酸化損傷や炎症反応を引き起こす。
段階3
最終糖化生成物
(AGEs)最終形態であるAGEsは毒性が強く、悪玉物質を生成する反応で、肌の黄ぐすみにも影響を与える。さらに美容だけでなく健康や老化にも悪影響を及ぼす。
クリニークの独自成分は、糖化が進む段階でAGEsになることを抑制し(抗糖化)、それに伴う黄ぐすみをケアするのに効果的であることが明らかに。
2. 肌が敏感に傾いた時の
透明感のケアについて
クリニークの考える敏感肌とは
通常の肌よりも刺激やアレルギー反応に対して敏感な状態。
敏感肌の人は、通常よりも赤み、かゆみ、ほてり、かさつきがより頻繁に起こる可能性がある。
選び方の
ポイント自分の肌に合っていること(肌診断やサンプルを試してみる)
肌を落ち着かせる成分や、安定性の高い成分が厳選されていること
アレルギーテスト済みであること
無香料であること(刺激となりうる香料を使っていない)
クリニークは、日本市場でブライトニングケア シリーズを展開した先駆
者的ブランドです。
明るく透明感のある健康的な肌のために開発され、誕生しました。
皮膚科学から生まれた
化粧品ブランド100%無香料
(フレグランス関連製品を除く)600万回のアレルギーテスト済み*
*クリニークが行ってきたアレルギーテストの累計数社内の安全性基準を満たし、
社内の厳しい試験を通った処方
74%の日本人女性が、
肌の色素沈着やくすみ感に悩んでいます
- 45%シミ・そばかすが気になる
- 35%くすみ感やツヤの無さが気になる
- 19%肌の黄味が気になる
- 14%肌の色ムラが気になる
*2020年7月21日~8月3日、18~70歳の日本人女性600名に行った消費者調査結果
色素沈着について
過剰な色素沈着が起こる仕組み
クリニークの色素沈着改善に関する
多面的なアプローチ
クリニークの研究者たちは様々な方法と
自然由来の成分の最良のバランスを考えながら、
最適なアプローチを今日も探索しています。
その研究結果から得られた知見を
今後の製品開発に活かしています。
- 肌表面のメラニンの塊(過剰な色素沈着)をいかに取り除くか
- 存在しているシミ・そばかすをいかに粉砕するか
- 肌を穏やかに整え、いかに過剰なメラニンの生成を防ぐか
- シミ・そばかすの元となる過剰なメラニン生成を誘発する
炎症や刺激から、いかに肌を守るか
クリニーク研究開発チームは、皮膚の色素沈着の改善を可能にするために、
多面的なアプローチを追求し続けています。
そのアプローチとは、既存の過剰なメラニンに対して剥離と分解を促進するだけでなく、
メラノサイト内で新しいメラニンを形成するチロシナーゼの活性を抑えることによって、
不要な供給源を効果的に断つというものです。
クリニーク研究開発チーム、日本研究
皮膚科学会にて、
独自の複合成分による
メラニンへの多面的アプローチを提唱
日本研究皮膚科学会
第46回年次学術大会・総会
ランチョンセミナー5
2021年12月4日(土)
はじめに
ヒトの皮膚の表面(表皮)は角質層、顆粒層、有刺層、基底層で構成され、それら全体はケラチノサイト(角化細胞)と呼ばれます。その最下層にあたる基底層には、メラニンを生成するメラノサイトと呼ばれる色素細胞があります。メラニンは黒褐色の色素で、外的刺激から皮膚を守るための微小な保護膜(シールド)のような役割を果たします。代表的な刺激として挙げられる紫外線に皮膚が暴露されると、刺激を受けたメラノサイトがメラニンを生成し始めます(図1)。
つまり、「メラノサイトはメラニンの生成工場」ともいえます。続いて、生成されたメラニンはメラノソームと呼ばれる袋状の細胞内の小器官(オルガネラ)によって角質層に運ばれます。つまり「メラノソームはメラニンを運ぶトラック」のような役割を果たしています。そしてメラニンは角質層に取り込まれ、貯蔵されます。このようにして、メラニンが皮膚に分布・拡散していき、シミやソバカス、あるいは皮膚のくすみとなっていきます。
本セミナーでは、皮膚細胞における
メラニンの生成・分布・拡散が
複合的なサイクルで様々な影響を
もたらす一方で、それが
色素沈着の制御と改善の糸口(標的)
になることが示されました。
講演1
東北大学の山﨑研志氏(東北大学大学院医学系研究科 医学部 医科学専攻 神経・感覚器病態学講座 皮膚科学分野 准教授)が、ヒトの皮膚におけるメラニン生成の過程とその拡散・分布にToll様受容体(TLRs)と呼ばれる免疫に関連するタンパク質が関与していることを概説しました。
メラニン形成とToll 様受容体の
関係性について
ヒトの皮膚におけるメラニン形成を現実世界を例にして説明すれば、(図1)のような段階を経て、スムーズかつ効率よく進みます。すなわち、メラニンの工場に当たるメラノサイトではメラニンが必要量(適量)だけ産生され、それがメラノソーム(トラック)によって皮膚細胞に輸送され、それが望まれる量と望まれるスケジュールで皮膚細胞に届けられ、貯蔵されます。
さらに皮膚細胞におけるメラニン形成には、より特殊な各種細胞間の連携 やシグナル伝達が関与しており、中でもToll様受容体*(TLRs)と呼ばれる タンパク質がメラニン生成のための重要な役割を果たしていることが、これ までの研究で明らかになりました。なお、ヒトの生体ではTLR1~TLR10ま での10種類のTLRsが確認されていますが、メラニン生成や分布においては TLR3がより密接に関与しています。私どもの検討では、TLR3がメラノソー ムの放出の増加に関与していることを確認しています(これは、メラニンを満載したトラックが工場を出発するイメージです)。このことは、メラノソームの輸送施設であるRab27Aが増加することで証明されます。こうした流れは基本的に、トラックを容易に工場から出発させ、スムーズに運搬できるようにしています。
TLR3はさらに、皮膚細胞(ケラチノサイト)におけるメラノソームの取り込み増加にも関与しています。これはTLR3が幅広く関与していますが、その過程ではRHOAとCDC42という2つのタンパクもその働きを助けています。すなわち、RHOAとCDC42は皮膚細胞におけるメラノソームの取り込みを支援しています(これは、メラノソームを運搬するトラックとその運搬物の受け取り施設への引き入れを促進するイメージです)。
TLRsは生体に侵入する病原体等を感知し、様々な免疫機能を誘導する生体防御機構と考えられています。その1つであるTRL3の働きには、生体内の様々な酵素や生理活性物質が関与していることもわかりつつあります。それらとの協働で、TLR3が紫外線などの外部刺激に反応するメラノサイトにも影響を与えるとすれば、TLR3へのアプローチが皮膚における過剰な色素沈着の改善や予防の糸口になる可能性があるのではないかと考えています。
*Toll様受容体(TLRs):
動物の細胞表面にあるタンパク質。様々な病原体を感知して自然免疫(生体にすでに備わっている一般の病原体を排除する
免疫作用)を作動させる機能がある。
過剰な色素沈着の
多面的なアプローチ
すでに沈着したメラニンへの対応:
1)N-アセチル・グルコサミン
N-アセチル・グルコサミンは、すでに死滅した皮膚細胞の角質を自然なかたちで剥離します。それによって、皮膚に沈着したメラニンも落とすことができます。
2)一般的にサルノコシカケとして知られるホウロクタケ属のキノコに含まれる酵素
この酵素はメラニンを分解します。私たちは、この酵素を用いた溶剤が紫外線による日焼け、すなわち色素沈着を低減することを発見しました。
新たなメラニン生成の抑制:
1)1-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-3-(2,4-ジメトキシ-3-メチルフェニル)プロパン
私たちの研究開発チームが1000種類以上の自然由来の抽出物から発見した成分です。メラノサイトにおける新たなメラニン生成には、チロシナーゼと呼ばれる酵素が関与しています。この成分は、チロシナーゼの活性を効果的に抑えることでメラニン生成を低減し、過剰な色素沈着を防ぐのに優れた作用を発揮します。
多面的アプローチの検証:
私たちが開発した独自複合成分は、N-アセチル・グルコサミンとホウロクタケ属から抽出した酵素、そして1-(2,4-ジヒドロキシフェニル)-3-(2,4-ジメトキシ-3-メチルフェニル)プロパンの組み合わせが中心になります。ヒトの皮膚の培養細胞を用い、独自複合成分と、メラニンの除去や生成を抑制する成分としてすでに知られるトラネキサム酸やナイアシンアミド(ビタミンB3)と比較検証しました。その結果、トラネキサム酸やナイアシンアミドよりも、独自複合成分の色素沈着の改善効果のほうが統計学的にはるかに上回ることが明らかになりました。さらに臨床試験で示すように、独自複合成分は皮膚局所に過剰に沈着したメラニン色素を著明に減少させ、肌の明るさを取り戻すことが証明されました。
セミナーのまとめ
皮膚への様々な影響は、メラノサイトにおけるメラニンの生成を促し、メラノサイトからの輸送され、皮膚細胞に取り込まれることによってもたらされたものです。この流れをコントロールするための糸口は、角質除去や沈着したメラニンの希薄化にあります。こうして各段階のメラニンの動きや影響を研究することが、長年の重要課題である過剰な色素沈着などの問題に対する安全かつ有効な改善法をへの探求・発見につながっているのです。
糖化とAGEsについて
肌のコゲをつくる、
糖化とAGEsについて
糖化は、体内のタンパク質と余分な糖が結びつき発生する老化物質、「AGEs(エージーイーズ: 糖化最終産物)」を形成する反応のことを言います。
黄ぐすみやシミ、たるみなど・・・AGEsによる肌への影響
肌細胞の糖化が進み、AGEsがたまっていくと、様々な肌トラブルを引き起こします。
糖化は美肌の大敵!
糖を摂りすぎない食事や、糖を排出させるための良質な睡眠や運動の他、抗糖化作用のあるスキンケアを取り入れるなど、糖化のリスクを下げる生活スタイルで、健やかで透明感のある肌を目指しましょう。
クリニークの独自
ブライトニング成分について
刺激による炎症を抑え、未来のシミを引き起こすプロセスにアプローチするクリニーク独自のブライトニング成分は、「ダニエラエンシフォリア (キキョウラン)」に着想を得て配合されました。 2,200種類もの植物成分をスクリーニングして辿り着いたキキョウランエキスは、 漢方医学でも使用さ
れ、優れた抗酸化作用によ
り、肌をフリーラジカルダ
メージから保護する助けを
します。
クリニークの独自
ブライトニング成分の臨床試験結果
NEWS!
クリニークの独自ブライトニング成分がメラニンの抑制だけでなく、 新たに “抗糖化と、それに伴うくすみの軽減 ” という作用がある事を発見。培養した3D皮膚モデルを使用した実験では、クリニーク独自のブライトニング成分を加えた場合にAGEs値を検出した値では、有意な減少も認められた。クリニーク独自のブライトニング成分は抗糖化能力を有しており、肌の黄ぐすみの軽減に関与。
2022年日本皮膚科学会で発表